高血圧にふくらはぎマッサージが効くらしい
「長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい」という本を読んだ。
その中に、高血圧にふくらはぎマッサージが効く、という主旨の内容がある。
高血圧の人にとっては、気になる内容だ。ふくらはぎをもむことで血圧が下がるのであれば、毎日ふくらはぎをもみたい。だが、本当にふくらはぎマッサージは、高血圧に効くのだろうか。
※この本は、ベストセラーになったようだ(読者の評価も悪くない)。
今回は、ふくらはぎマッサージについて書いてみたい。
目次
- 目次
- ふくらはぎが大事な理由
- ふくらはぎは第二の心臓
- ふくらはぎをもむ効果
- 血圧が低下する
- ふくらはぎマッサージのポイント
- 組み合わせで効果を高める
- 筋肉を増やすことと組み合わせる
- 民間療法になる
- まとめ
ふくらはぎが大事な理由
下半身には、血液の70%が集中しているそうだ。
人の筋肉の70%以上は、下半身にあるそうだ。
出典:高血圧の人は「筋力アップ」した方がいい
以前の記事で、人の筋肉の70%以上は、下半身にあるそうだ、と書いた。
ふくらはぎが大事というのは、この話とも合致する。以前は下半身をどうこうする、ということについては無関心だったが、健康のために下半身に注目した方がよさそうだ。
※健康を意識するのであれば、下半身を意識した方がいい。
ふくらはぎは第二の心臓
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれるそうだ。
血液は重力により、体の下部に溜りやすい。
その血液を静脈を通じて心臓に回収する必要があるのだが、その働きを担うのがふくらはぎだそうだ。ふくらはぎの筋肉が伸び縮みすることで、血液を心臓に戻すそうだ(乳しぼり効果)。
乳しぼり効果については、以前の記事でも書いている。
筋肉の収縮運動には、血流を補助する役割がある。※筋肉が血管を収縮・拡張させ、血流を良くする(乳しぼり効果という)。
出典:高血圧の人は「筋力アップ」した方がいい
たとえば、歩くことにより、 乳しぼり効果を享受することができる。
※階段を上ることやスキップもいいと思う。
ふくらはぎをもむ効果
ふくらはぎをもめば、免疫力がアップするそうだ。
体温が下がると、免疫力も下がる、ということは、健康に関心のある人であれば、知っていると思う。
なので、体温を下げることは好ましくない。体温を上げる方法は、いくつかあるのだろうと思うが、そのひとつの方法として、ふくらはぎマッサージがあるそうだ。
ふくらはぎマッサージをする ⇒ 血流が良くなる ⇒ 身体が温まる ⇒ 自律神経が整う ⇒ 免疫力が上がる、というメカニズムのようだ。
※ふくらはぎマッサージをすることで、体の内側から血流がよくなり体が温まる、としている。
たとえるなら、ふくらはぎマッサージは、「自家発電」だそうだ。
血圧が低下する
ふくらはぎをもむと、血圧が低下するそうだ。
ふくらはぎ講習会でテストした時は、上が160(mmHg)以上の高血圧の方、10人中8人の血圧が、10分のマッサージで、平均10下がっていました。
出典: 長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい p.52
8割の確率で、血圧が下がったそうだ。
ただし、ふくらはぎマッサージは腹式呼吸がセットになっているので、その効果による血圧低下かもしれない。
腹式呼吸の効果と、ふくらはぎマッサージの効果の割合がどれぐらいなのかは不明だ(ほぼ腹式呼吸の効果…という可能性もなくはない)。※深呼吸で血圧が下がることは自明だろう。
ちなみに、高血圧の人のふくらはぎは、硬くふくらんで、熱っぽくなりがちだそうだ。
ふくらはぎマッサージのポイント
以下、ふくらはぎマッサージのポイントを簡単に書く。
・アキレス腱⇒ひざ裏、の方向でもむ(下⇒上)
・内側(親指側)、裏側(アキレス腱⇒ひざ裏)、外側(小指側)に分けるといい
・ちょっと痛いけど気持ちいい…ぐらいの強さでもむ ※「さするだけ」から始めてもいい。
・お風呂の後などにすると、特に効果がある
アキレス腱⇒ひざ裏、の方向でもむ(下⇒上)、については、下半身の血液を心臓に戻す動きなのだろうと思う。静脈には血液の逆流を防ぐために、約5cm間隔で「ハの字型の弁」がついているが、その弁に沿う形(逆らわない形)で、もむということになる。
組み合わせで効果を高める
ふくらはぎマッサージと何かを組み合わせることで、効果が高まるかもしれない。
ふくらはぎマッサージ+足湯で、免疫力が上がるそうだ。
40~41度のお湯に、足のくぶるぶしの上5cmぐらいmでを浸して20分間の足湯をし、採血をして調べたら、NK細胞の活性度が、10人中7人で高まっていたそうです。
出典: 長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい p.111
NK細胞とは、ナチュラルキラー細胞のことだ。
ナチュラルキラー細胞は、体内を常に独自でパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを発見すると、たとえ攻撃指令がなくても独自に戦闘態勢に入り、強大なパワーで敵(抗原・異常細胞)を殺してしまうという性質を持っています。特に、抗腫瘍効果には抜群の威力を発揮します。
出典:No7、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)とは?
リンパ球に属し、免疫力の核になる細胞だ。NK細胞の働きがどうなのか、により、免疫力が変わってくるのだ。※免疫力を高めるためには、NK細胞が働く環境を用意する必要がある。
筋肉を増やすことと組み合わせる
体温と基礎代謝は、比例関係にあるそうだ。
筋肉量と血流には、比例関係があるのだ。筋肉量が減ると、血流が悪くなり、筋肉量が増えると、血流が良くなる、という単純な関係だ。
出典:高血圧の人は「筋力アップ」した方がいい
基礎代謝と筋肉量も、比例関係にあるそうだ。
以前の記事で書いたように、筋肉量と血流にも比例関係がある。わかりやすく整理すると、筋肉量を増やせば、基礎代謝が上がり(血流も上がる)、体温も上がる、ということだ。
民間療法になる
この本の内容に対しては、根拠となる論文や医学的な根拠がない、とする批判がある。
参考文献としてそれらが掲載されていないので、その批判は的を射ているのかもしれない。なので、現時点では、民間療法と捉えた方が良さそうだ。※民間療法だから即NGではない。
まとめ
今回は、ふくらはぎマッサージについて書いてみた。
この方法で血圧が下がるのかどうかはわからない。
わからないが、薬を飲むとかではないので、有害な作用があるとは思えない。また、費用がかかるなどのマイナス面もない。こういうときは、積極的に試してみればいいのだ。試して効果があれば儲けもの…ぐらいのゆるい感覚でいいと思う。
※別の専門家が似たような行動をすすめていたこともあり、悪くないと思う。
しばらくの間、ふくらはぎマッサージを取り入れて、結果を見たいと思う。
今回の記事:「高血圧にふくらはぎマッサージが効くらしい」
- 目次
- ふくらはぎが大事な理由
- ふくらはぎは第二の心臓
- ふくらはぎをもむ効果
- 血圧が低下する
- ふくらはぎマッサージのポイント
- 組み合わせで効果を高める
- 筋肉を増やすことと組み合わせる
- 民間療法になる
- まとめ
参考:長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい 槙 孝子(著)