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ストレスに弱い人は反応を自分で選べばいい

自分はストレスに弱い…という人がいると思う。

強いストレスを受けると、緊張のあまり固まってしまう。

訳もなく不安になり怖くなる。手のひらに汗をかき、心臓がドキドキする。指や膝が震えるような感覚もある。緊張が高じると、その場から逃げ出したくなる、ということもあるだろう。

こういう状態を自分で観測&認識すると、自分はストレスに弱い、緊張に弱い…となる。だが、ストレスに弱いと思っている人には、有効な対策があるようだ。

今回は、その対策について書いてみたい。

目次

ストレス反応は自分で選べる

ストレスに弱い人が反応の選択をするシーン

ストレス反応は自分で選べるので、自分で選べばいい、とする主張がある。

スタンフォード大学のマクゴニガル博士は、「ストレスに対する体の反応は、あなたが望むように変えることができる」と述べている。そのためには、ストレスを感じるたびに、「新しい反応の仕方」を練習すればいい、と述べている。

具体的には、強いストレスを感じたとき、自分に最適なストレス反応を主体的に選ぶ、ということだ。マクゴニガル博士は、「自分はどのようにストレスに反応したいか」に意識を集中させると、体の状態が切り替わる、と述べている。

※ストレスを受けたときに発生する反応は、1種類ではない。

緊急反応を選べばいいのか

ストレス反応として、「緊急反応」というものがある。

ウォルター・B・キャノンは1929年に外敵に襲われるような緊急事態において生理的・心理的な反応を観察した。その研究から交感神経系によって副賢髄質から分泌されるアドレナリンの効果と一致して心拍数増加、心拍出量増加、筋肉血管拡張、呼吸数増加、気管支拡張、筋収縮力増大、血糖値増加などの緊急事態に有効なストレス反応が生じることが分かった。
出典:ストレス(生体) - Wikipedia

キャノンは、ネコに呼吸窮迫を起こす、ネコとイヌに喧嘩をさせる、という手段を使い、実験動物にストレスをかけて生理的・心理的な反応を観察した。

その結果、動物が身の危険を感じると、消化液の分泌が減少し、血圧と心拍数が上昇、呼吸が速くなり、筋肉が緊張する、血糖値が上がる、気管支が拡張し瞳孔が開く、ということがわかった。

このストレス反応(緊急反応)は、普段の生活の中で役に立つのだろうか。

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緊急反応を選ぶシーンは限定的

緊急反応が役に立つシーンは、限られている。

生命に危険のあるシーンだ。火事場のような危険な場所から逃げる、動物などに襲われる、誰かの命を助ける、というシーンだ。「火事場の馬鹿力」というものがある。この力は緊急時のみ出せる力であり、ストレス反応の結果、思わぬ力を出すことができた、ということだろう。

なので、緊急反応は、普段の生活の中で役に立つ、というストレス反応ではない。

ストレスを受けたとき、もしこの反応を選択すれば、その場から全力で逃げ出したくなったり、異常なまでに緊張したり、とにかく暴れたくなったり…ということになるのではないだろうか。この反応を選ぶ人もいると思うが、当然、好ましい選択ではない。

※スピーチやプレゼン、仕事から逃げるというわけにもいかない。ストレスに弱い人は、この反応を選んでいるのではないだろうか…。

チャレンジ反応を選ぶ

ストレス反応には、「チャレンジ反応」というものもある。

緊急反応と似ているが、ストレスを受けても危険や恐怖を感じない場合に起こる反応だ

緊急反応と同様に、血圧と心拍数が上昇、呼吸が速くなり、筋肉が緊張する、血糖値が上がる、気管支が拡張し瞳孔が開く、ということはあるのだろうが、アドレナリンのほか、テストステロン、ドーパミンなどの脳内化学物質が分泌されるため、やる気が出る。

いわゆるフロー状態にあるときは、「チャレンジ反応」が起こっているそうだ。

そのために、心身共にエネルギーで満たされ、集中力が高まり、最高のパフォーマンスを発揮することができる。なので、プレゼンやスピーチでストレスを受けるときは、チャレンジ反応を選ぶといいだろう。

※本番前の緊張で震えそうなときは、「チャレンジ反応が起きている」、「なので、集中力が高まり、最高のパフォーマンスを発揮することができる」と考えればいいだろう。

思いやり・絆反応を選ぶ

さらに、「思いやり・絆反応」というものがある。

オキシトシンというホルモンがある。これは人と抱擁するときに出るホルモンなので、「抱擁ホルモン」とも呼ばれる。オキシトシンは神経ホルモンで、脳の社会的本能を調整している。このホルモンは、ほかの人と親密な関係を強めるような行動を促す。
出典:精神的ストレス解消法|心のストレスを解消する方法がある

ストレスを感じたとき、人とのつながりを求める気持ちが生じたことがないだろうか。

嫌な人からストレスを受けたとき、ほかの人にやさしくする、という人がいるが、この人とのつながりを求める気持ちが生じた結果、そういう行動を取るのかもしれない。

オキトシンは、共感力を上げ、人を助けようと思わせたりする。また、勇気をもたらしたり、心臓を守る、強くする、という働きもある。「やさしくて勇気がある」というイメージになる。

※まわりの人と良い関係を作りたいときは、思いやり・絆反応を選べばいいだろう。

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ストレスに弱い人は反応を自分で選ぶ - サマリー

まとめ

今回は、ストレスに弱い人向けに対策を紹介した。

スタンフォード大学のマクゴニガル博士の主張に基づく。

そのストレス対策とは、「ストレス反応を最適なものに変える」ということだ。「ストレス反応を自分で選ぶ」としてもいいだろう。

したがって、怖さを感じて逃げ出したくなるような緊急反応をチャレンジ反応に変えたければ、「失敗しても危険はない」、「恐怖を感じる合理性もない」、「したがって、今はチャレンジ反応が起きている」、「その結果、集中力が高まり、最高のパフォーマンスを発揮することができる」と考え、目前のことに集中して行動すればいいのではないだろうか。

そうすれば、その経験から学びが生じ、その学びを取り入れることで、次回から容易にチャレンジ反応を選ぶことができるようになるのだ(ストレスを感じたときは、生物学的に学びやすい状態になるそうだ)。

今回の記事:「ストレスに弱い人は反応を自分で選べばいい」

参考文献:「The Upside of Stress」K.McGonigal. Ph.D