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細菌とウイルスの違いとは|その風邪はウイルス?

細菌とウイルスはどう違うのか?と思ったことがないだろうか。

風邪をひいたとき、この風邪は細菌性なのか、ウイルス性なのか…と考え、「インフルエンザは、ウイルスだよね、だったら、普通の風邪は細菌性だよね」と考える人もいるかもしれない。

今回は、細菌とウイルスの違いについて書いてみたい。

目次

細菌は生き物である

よく「ばい菌」という言い方をすると思う。

ケガをしたとき、「ばい菌」が入らないように、傷口を消毒する…という言い方をする。この「ばい菌」というのは、「細菌」のことだ。※追記:ウイルスのことも「ばい菌」と言うそうだ。

細菌は、細胞を持つ。

バクテリアとも。原核細胞からなる単細胞生物。普通は真正細菌類を指すが,放線菌,糸状菌スピロヘータ,紅色細菌等を含めることもある。大きさは幅0.2〜10μmで,細胞膜と細胞壁を持つが,核・葉緑体ミトコンドリアなどの構造を持たない。
出典:細菌|コトバンク

細胞なので、分裂して増える。栄養を取り込んで分裂して増えるので、生き物(単細胞生物)ということになるだろう。※細菌は、分裂し自力で増えることができる。

細菌の大きさ

細菌の大きさだが、

大きさは、通常1mmの1/1000の単位【μm(マイクロメートル)】が用いられます。細菌は光学顕微鏡で見ることができます。例)ブドウ球菌は、直径約0.8~1.0μmの球状
出典:細菌とウイルスとの違い?

細菌は、1mmの1/1000の単位(マイクロメートル)で表現されるほどの大きさのため、肉眼で確認することはできない。光学顕微鏡であれば、確認できるそうだ。

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とびひは細菌によるもの

夏場に多い「とびひ」というものがある。

とびひは、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌により発生する。これらは、細菌に該当する。なので、とびひが起こっている皮膚の一部などを採取して、光学顕微鏡でみれば、当該細菌を確認できそうだ。

※光学顕微鏡があれば、やってみたいが(笑)。

ウイルスは細菌とは違う

次にウイルスだが、ウイルスは、細菌とは違うものだ。

ウイルスは、遺伝子がタンパク質に包まれる、という単純な構造を持つ。細胞膜や細胞壁を持っていない。そして、細菌のように栄養を取り込んで分裂する、ということはない。

まず、ウイルスの大きさだが、細菌よりかなり小さい。

細菌の大きさを表現する際は、1mmの1/1000の単位(マイクロメートル)を用いたが、ウイルスの場合は、そのマイクロメートルの1/1000の単位(ナノメートル)を使う。※細胞が宿主になるので、ウイルスは細胞より小さくなる。この大きさでは、電子顕微鏡が必要になる。

細菌とウイルスの大きさを例えると…

細菌とウイルスの大きさを例えると、どのようになるだろうか。 

ウィルスは細菌と比べてもあまりにも小さく、人間の大きさを地球に例えると、ウィルスの大きさは米粒からねずみぐらいの大きさしかありません

出典:ウイルスってなんだろう?

細菌を「象」とすると、ウイルスは「米粒」から「ねずみ」ぐらいの大きさになるそうだ。 

ウイルスの増え方

ウイルスは、細胞に取り付いて分身を増やす。

ウイルスは、自分自身で増殖することはできない。生きた細胞を宿主にして、自分をコピーすることにより、増殖するのだ。※ウイルスは、生きている細胞内でのみ、増殖できる。

ウイルスがコピーにより大量に作られると、細胞が破壊されウイルスがそこから飛び出す(大量のウイルスが細胞外へ飛び出すため、(破壊が起こり?)細胞が死滅する…という説明もある)。

飛び出したウイルスは、別の宿主になる細胞に取り付く。そこでまた、コピー増殖し、細胞を死滅させる。この繰り返しが起こるため、大元の生物が死に至る…ということになる。

※ウイルスが生き残るためには、感染を続けるしかない。

ウイルスは生き物?

ウイルスが生き物かどうかは、微妙なようだ(厳密には生物ではない)。

※細胞膜などを持っていないため。

「ウイルスを殺す」という言い方をすることがあるかもしれないが、ウイルスは(厳密には)生物ではないので、「ウイルスを不活性化する」という言い方の方が正しいようだ

※ウイルスは、生物ではないのだ。

抗生物質が効くのは…

抗生物質が効くのは、細菌の方だ。ウイルスに抗生物質は効かない。

抗生物質は、細胞壁を壊す薬であるためだ(細胞壁が壊れると、細胞は死滅する)。なので、細胞壁を持たないウイルスには無力なのだ。

ではなぜ、インフルエンザで抗生物質が処方されることがあるのだろうか。

それは、インフルエンザウイルスに働きかける、という目的ではなく、他の細菌による感染を意識したものだ。予防的な意味合いで、抗生物質を処方する、ということらしい。※インフルエンザ発症後は、体が弱り、細菌感染しやすい状態にあるため。

ただし、ウイルス性の軽い風邪に抗生物質を投与することはしない。

※このあたりは、症状の軽重によるのだろう。

スペイン風邪はウイルスだった

スペイン風邪、というものをご存じだろうか。

スペインかぜは、記録にある限り、人類が遭遇した最初のインフルエンザの大流行(パンデミック)である。

感染者は約5億人以上、死者は5,000万人から1億人に及び、当時の世界人口は約18億人~20億人であると推定されているため、全人類の約3割近くがスペインかぜに感染したことになる。日本では、当時の人口5,500万人に対し39万人(当時の内務省は39万人と発表したが、最新の研究では48万人に達していたと推定されている)が死亡、米国でも50万人が死亡した。これらの数値は感染症のみならず戦争や災害などすべてのヒトの死因の中でも、もっとも多くのヒトを短期間で死に至らしめた記録的なものである
出典:スペイン風邪ウィキペディア

※感染者や死者の数が凄まじい。

歴史的なインフルエンザの大流行(パンデミック)だ。アメリカ発祥だが、情報がスペイン発であったため、スペイン風邪と呼ばれる。このスペイン風邪は、ウイルスだ。

当時はスペイン風邪の原因となったウイルスについて、「不明」ということだったが、現在では、A型インフルエンザウイルス(H1N1亜型)だったことがわかっている。

鳥インフルエンザ由来だった

これは、鳥インフルエンザに由来するものだと考えられている。

「それまでヒトに感染しなかった鳥インフルエンザウイルスが突然変異し、受容体がヒトに感染する形に変化するようになったもの」だそうだ。

当時、スペイン風邪は(全くの)新しい感染症であり、免疫を持っている人がいなかったため、世界的に大流行した、と考えられている。

現在でも、「鳥インフルエンザが…」ということで、患者隔離(新型インフルエンザの患者対象)など、ニュースになることがあるが、このような歴史の教訓があるためだろう。

※新型のインフルエンザウイルスは、現在でも怖いのだ。

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まとめ

今回は、細菌とウイルスの違いについて書いてみた。

双方の違いをはっきり理解しておかないと、ごちゃ混ぜにして使ってしまうことがある。「抗生物質を出してくれ…」と安易にリクエストする患者は、その違いを理解していない可能性がある。

普通の人でも、抗生物質が効くのは、ウイルスではなく細菌の方。インフルエンザで抗生物質が処方されたときは、細菌による合併症の予防・治療のため。細菌とウイルスの大きさの違いを例えると、象とねずみ(もしくは米粒)程度、新型のウイルスには要注意、ぐらいの知識は持っておきたい。

今回の記事:「細菌とウイルスの違いとは|その風邪はウイルス?」