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闘病記を読んで考えさせられたこと#2

引き続き、「カーテンコール」の書評を書いてみたい。

前回は、1)検査被爆の問題、2)抗がん剤を使わない、3)自分の頭で考える(俯瞰で見つめる、医者まかせにしないなど)、ということについて書いた。今回は、その続きになる。

※「カーテンコール」は、川島なお美さんと鎧塚俊彦さんが書いた本。

目次

ドクターとのお見合い

川島さんは、セカンドオピニオンを求め、奔走している。

そのことをご自身では、「ドクターとのお見合い」と表現している。

夫の鎧塚さんは、そんな川島さんに対し、「幅広く意見を聞いた方がいい」とアドバイスをしたようだ。※川島さんは、オペや化学療法に否定的な考えを持っていた。

大学病院の医師

40代前半ぐらいのエリート然とした医師だったそうだ。

鎧塚さんによると、間違ったことは言っておらず、説明も丁寧だったとのこと。

川島さんも、患者に対する一定の配慮があった、と評価している。ただ、オペや化学療法に否定的な考えを持っていた川島さんにしてみれば、それらの治療を勧める医師であったため、相性的には良くなかったようだ。※早く切りたくてたまらないのではないか…という疑念を抱いたようだ。

わたしが気になったのはこの点だ。

パソコンばかり見ているその医者にまっすぐ向き合い、聞きました。
出典:カーテンコール, p.57

川島さんは、

パソコンやカルテばっかり見て、まったくこちらの顔色や心を見ようとしない医師。
出典:カーテンコール, p.134

は、名医ではない、と断じているが、この医師にもそのような印象を受けたのかもしれない。※たいていのドクターが、診療時間の大半をパソコンとにらめっこ、だったそうだ。

データをいつ確認するのか?

わたしの素朴な疑問は、「医師は患者のデータを、患者と対面するまでに確認しないのだろうか?」ということだ。その場ではじめてデータを確認して考えをまとめて…というのでは、(特に重大な病気の場合)あまりにもお粗末すぎる気がするのだ。

それとも、事前にデータを確認し、専門家としての考えをまとめているが、(診療時に)患者よりもPCの方を向く、ということだろうか。コミュニケーション能力の比較的低い医師の場合は、ありそうなことではある。

※事前にデータをしっかり確認している医師はいるようだ。川島さんは、「データはすでに確認していますよ」と声をかけた医師がいたことを、本書の中で明らかにしている。

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診療時の姿勢=患者と向き合う姿勢

わたしは、医師の診療時の姿勢は、患者と向き合う姿勢とリンクする、と考える。なので、診療時にPCばかり見て、こちらをほとんど見ない、という医師には問題があると思う。

こういう人が会社にいると思うが、

よく、身体をPCの方に向けながら、顔だけ相手に向けて話をする、という人がいる。
このボディランゲージを訳すと、「今作業中で忙しいのです。仕方がないので話はしますが、少しだけですよ」ということになる。これは、「あなたの話をキチンと聞きますよ」という姿勢ではない。※相手にもマイナスの印象が伝わる。
出典:話を聞く力を向上させる方法

顔を向けているものの、ヘソは向けておらず、問題がある。PCを見たままこちらを見ないで話をする、ということは、(ある意味)この状態の人よりもさらに問題がある、ということだ。

この行動には、1)患者とのコミュニケーションが好きではない、2)その程度のコミュニケーションでいいと思っている、3)コミュニケーション能力が低い、4)患者にプレッシャーを与えないようにするため、そうしている、などの理由が考えられるが、4)以外であれば問題だ。

また、4)の理由であれば、ヘソは患者の方に向けているはずだ。体ごとPCの方に向いている、ということであれば、4)以外の理由だろう(患者を軽視している、ということになる)。

M医師

ベストセラーの著書で有名な医師だ。

このとき、M医師が勧めた治療法(ラジオ波焼却術)は、後にラジオ派の専門医に否定されることになる。「胆管がんは症例も少ないため、胆管の専門医にしかわからない世界なのでしょうか」と落胆した様子がうかがえる。この食い違いについては、鎧塚さんも「今でも疑問に感じることがあります」としている。

余談になるが、この医師に関する記述について、「ん?」と思った点がある。

壁一面にベストセラーとなった著作の数々、助手や秘書が何人もいて、胡蝶蘭が飾られ熱帯魚が泳いでいて…そんな雰囲気を想像していたのに、あまりにもシンプルなその部屋の様子に拍子抜けしたほどです。
出典:カーテンコール, p.60

M医師の診察室(正しくは相談室?)の様子だ。

無駄な装飾のない、シンプルな部屋だったようだ。M医師に対しては、売名をする人物だ、という批判がある。売名をする人物というのは、自己顕示欲が強く、自分を飾って良く見せようとするという傾向があるが、これは、M医師がそういうタイプの人ではないことを示唆する記述だと思う。

また、診療費が高額なのにも驚いた。15分で3万程度だそうだ。

保険適用じゃない診療というのは、本当に高額だと思います。
出典:カーテンコール, p.63

セカンドオピニオンは保険適用外

わたしは知らなかったのだが、セカンドオピニオンは保険適用外だそうだ。

ただし、セカンドオピニオンを求めて別の病院に行っても、その病院で新たに検査などをするのであれば、セカンドオピニオンとはならず、保険が適用されるそうだ。

15分で3万であれば、時給に換算すると12万円だ。時給に換算するのが間違いだ、という人がいるかもしれないが、この金額は、保険が適用されないとはいえ、たしかに高いような気がする。

※需給のバランスがあるので、仕方がないのかもしれない。

同じくセカンドオピニオンだが、診察に1時間以上かけて、1万円だった病院のことも紹介している。この病院の医師は、物腰が柔らかく説明も丁寧で、川島さんは好感を持ったようだ。

次回に続きます。

↓ 闘病記を読んで考えさせられたこと#3