血圧を薬なしで下げる!

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高血圧の人が飲むならワインがいいかもしれない

ワインで血圧を下げることができる、という話を耳にしたことがないだろうか。

もしそれが本当であれば、お酒を飲む人であれば…という条件はつくが、高血圧の人にとっては朗報だ。ワインを飲んでいなければ、飲むお酒の一部を赤ワインなどに変えればいいからだ。

だが本当に、ワインに血圧を下げる働きがあるのだろうか。

あるとすれば、赤ワインなのか白ワインなのか…など、疑問が残る。さらにワインを飲むデメリットのことも、知っておく必要がありそうだ。今回は、赤白ワインについて書いてみたい。

目次

赤ワインの効能

フレンチ・パラドックスという言葉がある。

フランス人は、脂っこいおいしいものを食べワインをたくさん飲んでいるにもかかわらず、心筋梗塞に罹患する人が少ない。このことは、医学的に矛盾しているのではないか…という意味だ。

この矛盾の原因は、「ワインではないか…」という見方がある。

活性酸素を除去する

赤ワインには、活性酸素を除去する効能がある。

人間の身体の場合は、酸化に活性酸素(フリーラジカル)が大きく関与します。活性酸素が関与する細胞の酸化が老化現象を引き起こします。活性酸素は体内の病原微生物を破壊して生態防御に働くなどのメリットがあります。しかし、過剰な活性酸素の発生は細胞膜や遺伝子に損傷を与えます。そのため皮膚ではシミやシワの原因となったり、皮膚の劣化(老化)を引き起こしたりします。また体全体では、生活習慣病やガンの誘引となります。
出典:東洋医学的 光老化について 院長コラム

活性酸素には、体内の病原微生物を破壊して生態防御に働くなどのメリットがあるようだ。

だが一方で、デメリットもある。活性酸素が過剰になると…ということだろうが、細胞膜や遺伝子に損傷を与え、皮膚にしわやシミを作り老化を促進する。さらに悪いことに、がんや糖尿病、動脈硬化の原因になるそうだ。高血圧の人は、動脈硬化といわれると、ドキッとするはずだ。

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ポリフェノールが働く

ではなぜ、赤ワインを飲むと活性酸素を除去できるのだろうか。

それは、赤ワインに含まれるポリフェノールの働きによるものだ。赤ワインには、渋みのもとであるタンニンや赤味のもとであるアントシアニン(ブドウ果皮から抽出される)、フラボノイドやカテキンなどが含まれるが、これらがポリフェノールと呼ばれるものだ。

なので、ポリフェノールを含む赤ワインを飲むことで、生活習慣病動脈硬化を防ぐ、ということになるのだ。飲酒の習慣がある高血圧の人は、赤ワインを選ぶといいかもしれない。

※ちなみにポリフェノールは、コーヒーにも多く含まれる。

長寿遺伝子を活性化する

赤ワインには、長寿遺伝子を活性化する、という効能もある。

そんな赤ワインに含まれているポリフェノールのなかでも今注目されているのがレスベラトロールです。レスベラトロールは現在世界中で最も研究されている成分の1つで、抗酸化作用があるだけでなく、肥満による代謝の悪化を改善してくれたり、ガン発生リスクを低下したり、脳神経を保護する作用があるといわれています。レスベラトロールには加齢に伴う記憶力の低下を防ぐ能力もあることが分かっています。
出典:ワインを飲んだ方が健康に良いのか - やましたクリニック

赤ワインには、レスベラトロールという成分が含まれている。

レスベラトロールは、ポリフェノールの一種なので、抗酸化作用がある。それだけではなく、肥満による代謝の悪化を改善してくれたり、ガン発生リスクを低下したり、脳神経を保護する作用がある、といわれているそうだ。また、レスベラトロールは、長寿遺伝子を活性化するそうだ。

だが、食べるものがないときは苦しいものだ。食べるものがなくなれば、生命の危険すらあるだろう。そんなときに、「飢餓遺伝子」がオンになり、生命をサポートしたのではないか…と考えられている。※すべての人が、この遺伝子を保有している。
出典:腹八分目より「腹七分目」の方がいいらしい

長寿遺伝子は空腹でオンになるが、赤ワインを飲むことでもオンにできるのかもしれない。動物実験ベースでは、レスベラトロールには、寿命を延ばす効果があることが確認されている。

パラドックスはワインのせいではない

偏った見方をしないために、「フレンチ・パラドックスの原因はワインだ」とする見方に対する反論も書いておこう。ワインの効能とフレンチ・パラドックスは別物だ、とする見方だ。

その結果、ビール派はソーセージ、マーガリン・バター、豚肉など、飽和脂肪酸トランス脂肪酸といった心筋梗塞の原因となりうる食品をより多く買っていることが分かりました。逆にワイン派は、心筋梗塞を予防する多価不飽和脂肪酸の多い油脂、野菜、果物を選んでいました。さらに、普通のチーズや牛乳ではなく、低脂肪のものを好んで買っていることも分かりました。
出典:フレンチパラドックス - 村田クリニック

ワインを飲む人とそうでない人では、「酒の肴が違う」というものだ。

ある調査では、ビールを飲む人は、「飽和脂肪酸トランス脂肪酸」といった心筋梗塞の原因となりうる食品をより多く買っていることが分かり、ワインを飲む人は、心筋梗塞を予防する「多価不飽和脂肪酸の多い油脂、野菜、果物」を選んでいたことがわかったそうだ。そう考えると、(ワインが原因とされる)フレンチ・パラドックス自体がない、ということになるのかもしれない。

白ワインの効能

赤ワインだけではなく、白ワインにも効能がある。

白ワインには、カリウムが多く含まれている。カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する働きがある。水分や老廃物も排出するので、デトックス効果がある、としてもいいだろう。

マグネシウムが、カリウムの働きをアシストする、ということがある。

なので、カリウムの効能を最大限生かすためには、マグネシウムもとる必要がある。白ワインには、そのマグネシウムも含まれているそうだ。※骨の形成に必要な栄養素でもある。

したがって、白ワインを飲めば、「カリウムマグネシウム」で、カリウムの効能を上手に生かすことができるのだ。高血圧の人にとっては、「良いお酒」ということになるだろう。

便秘の解消にもなる

白ワインを飲むと、便秘の解消にもなる。

“有機酸”という成分の含有量が多く、腸内環境を整える働きがあることから、お肌の大敵である便秘解消に効果的です。
出典:ワインを飲んだ方が健康に良いのか - やましたクリニック

便秘でいきむと、血圧が上がる。

なので、高血圧の人は便秘にならないようにすることが大事だが、そういう意味でも白ワインをとることはいいことなのだ。また、腸内環境を整えることは、アンチエイジングにもなることだ。

ワインを飲むときの注意点

ワインが体にいいからといって、どんどん飲めばいい、というわけではない。

まず、お酒を飲まない人は、無理してワインを飲む必要はない。無理して飲むと、逆に健康を害する可能性があると思う(本末転倒になる)。次に、お酒を飲む人でも、適量におさえるべきだ。

ワインは、「グラス1~2杯」が適量だそうだ。

酸蝕歯に注意する

ワインを飲むときは、酸蝕歯の問題に注意したい。

※歯が食品に含まれる酸に蝕まれる…という問題だ。

「pH値」というものがある。昔、学校で習ったと思うが、この値が「7」であれば中性だ。これより小さければ「酸性」、大きければ「アルカリ性」ということになる。

酸蝕歯になる目安は、「5.5」だ。

なので、この値より小さい食品には注意する必要がある。では、ワインはどれぐらいの値なのだろうか。赤ワインは3.5前後、白ワインは3前後ということらしい。どちらも酸蝕歯に注意する必要があるが、特に白ワインの方が酸性の度合いがきついので、より注意した方がいいだろう。

※具体的には、チーズと一緒にとる、という方法がある。

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まとめ

今回は、赤と白、両方のワインについて書いてみた。

赤ワインに含まれるポリフェノールには、動脈硬化を防ぐ働きがある。白ワインに含まれるカリウムは、ナトリウムを排出する働きがある。※どちらも、高血圧の人にはいいお酒になるだろう。

ただ、ワインを飲んだからただちに血圧が下がるか…といえば、?だ。食べ物で血圧を下げようと思えば、ひとつの食品だけに注目してはダメで、トータルで考える必要があるのだろうと思う。

最後にもう一度書くが、お酒を飲めない人が血圧を下げる目的で、ワインを飲むのはやめた方がいいだろう。お酒を飲めない人が無理して飲んでも、デメリットが勝るのではないか…と思う。

個人的には、お酒を飲むときは(料理次第ではあるが)赤ワインにしようかな…と思う。

今回の記事:「高血圧の人が飲むならワインがいいかもしれない」