タオルグリップで血圧を下げる
タオルグリップという血圧を下げる方法をご存じだろうか。
わたしは最近まで知らなかったのだが、血圧を下げる効果がある、ということなので、早速ためしている。効果が出るまで、やや時間がかかるようなので、今のところタオルグリップの効果は不明だ。今回は、タオルグリップで血圧を下げる、というテーマで書いてみたい。
目次
タオルグリップとは
タオルグリップとは、「タオル握り」のことだ。
言い方は色々あるようだ。ハンドグリップ、タオルグリップ、タオル握り、どれでもいいと思うが、タオルを握ることを指すということであれば、タオルグリップ、タオル握り、がわかりやすい。
普通サイズのタオルの短辺を二つ折りにし、端からクルクル巻いてロール状にしてもいいし、長辺を二つ折りにした後、短辺を二つ折りにし、端からクルクル巻いてロール状にしてもいい。
要は、タオルを握りやすい形状にして握ることが、タオルグリップだ。
クルクル巻いたあとに、ゴムかひもでその形状を固定すればいいだろう。ロール状のタオルを握ったときに、親指とほかの指がつかないようにすることがポイントだ。
なので、タオルのロール厚が薄すぎてはダメだ。
ハンドグリップには効果がある
タオルグリップは、ハンドグリップ由来のものだ。
ハンドグリップに血圧を下げる効果がある、ということがわかっている。
カナダの高血圧治療の専門家である、ミラー博士が発見した効果だそうだ。
世界中の高血圧の代替療法の効果を調査していた米国心臓学会の研究チームは2013年4月、過去に発表された約1000件の研究を分析した結果、たった2つの療法に医学的に効果が認められると発表した。それが、ウオーキングなどの「有酸素運動」と「ハンドグリップ法」である。
出典:「ハンドグリップ法」 1日10分タオルを握るだけで血圧が下がる
高血圧の代替療法として効果が認められるのは、2つの方法だそうだ。その2つの方法とは、「有酸素運動」と「ハンドグリップ法」だ。前者にも少し触れてみる。
有酸素運動には効果がある
有酸素運動についてだが、
有酸素運動は、脂肪をエネルギーとするために、運動すれば体脂肪が燃え、善玉コレステロールが増える、という結果になる。※脂肪のエネルギー消費がなくても、血行の促進により、 善玉コレステロールが増えるそうだ。
出典:高血圧とコレステロールの関係
悪玉コレステロールの場合は、それによるホルモンの働きや、血管壁が厚くなることで、高血圧を引き起こすが、善玉コレステロールの場合は、逆に動脈硬化を防ぎ、高血圧を防ぐ働きがある。※悪玉の場合は、コレステロールが血管壁に蓄積されるので、血管壁が厚くなる。
では、ハンドグリップでは、どのような仕組みで血圧が下がるのだろうか。
タオルグリップの仕組み
タオルグリップでなぜ血圧が下がるのか…だが、
動脈の内側にある内皮細胞から NO(一酸化窒素)が発生するためだ。
NO(一酸化窒素)には、血管をやわらかくしたり、ひろげる、という働きがある。血管が柔軟性を増したり、ひろがったりすれば、当然血圧も下がる…ということだ。
このメカニズムを利用する降圧法は、ほかにもある。
ひとつは、「血管マッサージ」だ。動脈をマッサージにより刺激すると、NO(一酸化窒素)が発生する。また、「ストレッチ」もそうだ。ストレッチをすれば、血管の細胞からNOが発生する。これらをタオルグリップと組み合わせると、さらに効果があるかもしれない。
※個人的に試してみようと思う。
NO(一酸化窒素)を利用するためには…
NO(一酸化窒素)を利用するためには、食事も重要だ。
またNO(一酸化窒素)を産出する食べ物を摂取することも大事です。NOはL-アルギニンとL-シトルリンと呼ばれるアミノ酸によって生成されますので、アミノ酸が含まれる赤肉、魚や大豆などの良質のタンパク質を日ごろから摂取することを心掛けましょう。
出典:ハンドグリップ運動で高血圧改善
赤肉、魚や大豆などの良質のタンパク質がいいそうだ。
ただし、取りすぎや偏りには注意したい。
タオルグリップのやり方
ここでは、タオルグリップの具体的なやり方について書いてみたい。
全力で握ったときの力を100として、その30%程度の力で「握力計を2分握って1分休む」。これを左右2回ずつ、週に3回行ったところ、有酸素運動や減塩にもまさるほどの、血圧を下げる効果が見られたというのです。
出典:ガッテン!
ハンドグリップでは、1)30%程度の力で、2)2分握って1分休むを、3)左右2回ずつ、4)週3回行うと、血圧を下げる効果がある、ということがわかっている。
※減塩や有酸素運動よりも、血圧低下の効果が高いようだ。
なので、タオルグリップでも同様だ。
最初にも述べたが、ロール状にしたタオルは、握ったときに、親指とほかの指がつかないようにする。指がついてもいいのかもしれないが、指がつくと爪があたり握りにくくなる。
※重度の高血圧(180/110以上)の場合は、医師と相談して行う。
タオルでなくてもOK
ハンドグリップによる血圧低下のメカニズムを考えると、握るものはタオルでなくてもいいのだろう。
身近にあるもので握りやすいもの…ということで、タオルに白羽の矢が立ったということだと思うが、水筒でも液体の入ったペットボトルでも、うまく握れるものであればいいのだろうと思う。
弾力性があると握りやすいので、靴下を丸めたものでもいいかもしれない。
※握ったときに、完全につぶれるものはNG。
まとめ
今回は、タオルグリップで血圧を下げる、というテーマで書いてみた。
減塩や有酸素運動よりも、血圧低下の効果が高いようなので(降圧剤の効果に匹敵する)、今現在降圧剤を使って血圧を下げている…という人も、この方法を行えば使わなくて済むかもしれない。
タオルを使って手軽にできる、という点もいいところだ。わたしの机の横には、タオルを巻いたものが転がっている(笑)。毎日これを決めたタイミングで握るようにしている。
高血圧の人は、タオルグリップを実践してみてはどうだろうか。
今回の記事:「タオルグリップで血圧を下げる」