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高血圧の人は降圧剤を飲むべきか?

高血圧の人は、降圧剤を飲むか飲まないか、という判断を迫られる。

わたし自身も、さまざまな情報を集めて合理的に判断しようとしているのだが、その時々で気持ちが揺れたりする。ブログのタイトルどおり、できるだけ薬は飲みたくない…と考えているが、限定的に飲んだ方がいいかも…と思うこともある。

わたしの考えだが、程度により飲んだ方がいいケースと飲まない方がいいケースがあると思う。たとえば、「正常高値血圧」+α ぐらいであれば、飲まない方がいい可能性があると考える。

今回は、「高血圧の人は降圧剤を飲むべきか?」について書いてみたい。

目次

血圧と介護の関係

血圧と(将来)要介護・要支援になるかどうか、には、関係があるようだ。

降圧薬治療中の患者五百七十人(平均年齢七十四・二歳)を抽出して、四年間の追跡調査を実施した。すると、最高血圧が一四〇~一六〇の人が最も要介護・要支援になりにくいという結果が出た
出典:降圧剤が「要介護」を招く

金沢医科大学の入谷敦医師らが、六十五歳以上の高齢者を対象に行った研究により、最高血圧が140~160の人が最も要介護・要支援になりにくい、という結果を得ることができたそうだ。

最高血圧が140~160の帯から外れると、要介護・要支援になるリスクが高くなる。140~160の帯に属する人たちのリスクを「1」とすると、それ以上の人で、3.02倍、120未満の人で、3.30倍ということになるそうだ。

要介護・要支援という観点から考えれば、最高血圧が140~160の人がベストで、その帯より高くても低くても(要介護・要支援になる)リスクが高まる、ということになるのだ。

高齢で降圧剤で血圧を一定値以下に下げると、問題があるようだ。

脳卒中には低血圧の人がかかりやすい?

同大での研究で、興味深い結果がもうひとつある。

脳卒中においては、最高血圧が120以下の人のリスクが高い、というものだ。

この結果については、「脳梗塞」が関与している可能性が大きいそうだ。たしかに、脳出血においては、高血圧の人の方がリスクが高いだろう。だが、脳梗塞については、血圧が低いがゆえに(血流が弱くなり)起こる、ということがあるのだ。

脳卒中においては、脳梗塞の割合が一番高い。したがって、脳出血における高血圧の人のリスクを打ち消して、このような結果になることがあるのだろう。

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降圧剤治療で脳梗塞の発症率が二倍になる?

さらに、かつてこのような論文が提出されている。

福島県郡山市の健診データと、全国の脳梗塞を起こした人のデータとを比較した。
脳梗塞経験者で降圧剤治療を受けている割合は45%、未治療は13%。一般住民で高血圧と診断されている人で治療中は27%、未治療は16%だった。降圧剤治療で脳梗塞の発症率が二倍になる可能性がある
出典:日経新聞(2006年12月31日)

論文をすべて読まないと、全体の内容がはっきりしないが、「降圧剤治療で脳梗塞の発症率が二倍になる可能性がある」ということは、はっきり述べているようだ。

また、降圧剤を飲むと、脳梗塞になりやすいのではないか、と指摘する専門家も以前よりは増えてきている印象がある。※ただし、高血圧の患者としてかかった場合、そう発言する医師に会ったことはない。

追記:降圧剤で脳梗塞のリスクが高くなるのではないか…と医師に直接訊いたところ、(そのリスクはあるが)限定的なケースだ…という答えだった。

血圧は必要だから上がっている

以前こんな記事を書いた。

身体の要請で血圧が上がっている、ということだ。この理屈に抗うことはなかなか難しい。

昔は高血圧とさえ判断されなかった軽度の高血圧の場合、 身体の要請を却下してまで降圧剤で血圧を下げる必要があるのか、ということだ。※その場合は、弊害の方が大きいような気がする。

石原慎太郎さんの話

石原慎太郎さんは、高血圧で降圧剤を飲んでいた時期があったそうだ。

だが、眼精疲労に悩まされ、眼科の名医にかかったところ、血圧を下げ過ぎたせいで(目の奥の)血行が悪くなっている、と診断されたそうだ(目の奥は血が通りにくい)。

そして、その医者の指示どおり、降圧剤の服用をやめたら、眼精疲労の症状はなくなったそうだ。眼精疲労が降圧剤のせいだった…というのは意外な話だが、そういうこともあるそうだ。

降圧剤の副作用の問題

降圧剤には、副作用の問題がある。

降圧剤による高血圧抑制によって得られたと考えられる直接的な余命の延長効果と、降圧剤を使用し続けていることが原因と考えられる、その他疾病による余命の短縮率を比較すると、降圧剤使用のメリットはほとんどないどころか、有害であるとさえ言える
出典:降圧剤使用のメリットはほとんどないどころか、有害であるとさえ言える

気になるのは、「降圧剤を使用し続けていることが原因と考えられる、その他疾病による余命の短縮率」という部分だ。降圧剤を処方されるときに、副作用の説明があると思う。

私の場合は、医師からの説明はなかったが、薬剤師から説明があった。

ただし、それは重要なものではなく、「降圧剤を使用し続けていることが原因と考えられる、その他疾病」などという話は全くなかった。※重要度の低い副作用の話しかなかった。

間接的な副作用がはっきりしない

このあたりが「こわい」と思うところだ。

降圧剤を使用している人は、「降圧剤を使用し続けていることが原因と考えられる、その他疾病」があるのかないのか、あるとすればどれぐらい深刻なのか、医師に確認した方がいいだろう。このような話は、患者の方から質問しないと、引き出すことができないと思う。

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今現在の結論

わたしの今現在の結論だが、この記事を書いたときと変わっていない。

以上を踏まえての結論だが…
ここのところ、血圧の上がり具合をみて、冬季だけでも限定的に降圧剤を飲んだ方がいいのではないか…と思っていたが、降圧剤はやはり飲まない方がいいのではないか、という考えに傾いてきた
出典:血圧は必要だから上がっている

降圧剤は、(軽度の高血圧の場合は)飲まない方がいいのではないか…ということだ。

もちろん、高血圧に伴う症状(頭痛、めまい、吐き気など)や血圧値に極端な異常があれば別だと思う。降圧剤を飲んだ方が、健康寿命が長くなるというケースもあるのだろうと思う。ただ、軽度の高血圧で持病もないという人は、降圧剤を飲まない選択肢もあるのではないか…と考えている。

※安易に降圧剤に頼ることはNGだと考えている。

 

降圧剤を飲むべきか - サマリー

まとめ

今回は、「高血圧の人は降圧剤を飲むべきか?」というテーマで書いた。

特に引っかかる点は、身体の要請で血圧が上がる、という点だ。必要だから血圧が上がっている、その血圧を降圧剤で人為的に下げていいのだろうか…という素朴な疑問だ。

もちろん、症状が重い場合は(明らかにメリットが上回るため)降圧剤を飲むべきだと思う。しかし、軽い場合に飲んだ方がいいのかはわからない。その場合は、降圧剤を飲まない方がいい可能性もあるだろう。

わたし的には降圧剤をできるだけ飲みたくない…と考えている。そのため、降圧剤を飲むことに否定的な情報に目が行き、それを記事にする…という傾向があるのかもしれない(笑)。 

なので、その点を割り引いて読み取ってほしい(笑)。

今回の記事:「高血圧の人は降圧剤を飲むべきか」