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脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の違い#3

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の違い#2」の続きです。

高血圧の人は脳卒中の罹患リスクが比較的高い、と言われますが、あなたは、脳梗塞脳出血くも膜下出血の違いを理解していますか?※脳卒中というのは、「総称」になります。

前回は脳出血について書いた。今回は、「くも膜下出血」について書いてみたい。

目次

くも膜下出血

くも膜下出血」とは、くも膜にある血管が破れることにより生じる疾病だ。

頭は外側から、頭蓋骨 ⇒ (硬膜 ⇒ くも膜 ⇒ 軟膜) ⇒ 脳、というつくりになっている。

脳を覆う3層の髄膜のうち2層目のクモ膜と3層目の軟膜の間の空間「クモ膜下腔」に出血が生じ、脳脊髄液中に血液が混入した状態をいう。全脳卒中の8%を占め突然死の6.6%がこれに該当すると言われる
出典:クモ膜 - Wikipedia

脳は3層の「膜」によって覆われていることになる。

真ん中の「くも膜」の下には、血管が張り巡らされており、脳脊髄液も循環している。

なので、ここの血管が破れると、脳脊髄液に血液が混入することになる。

その状態を 「くも膜下出血」と呼ぶ。脳の中に出血が生じる「脳出血」とは、血管が破れるということは同じでも、違うのだ。※出血という点では同じでも、出血する部位が異なる。

脳脊髄液に血液が混入する

脳は通常髄液という透明な液の中に浮いていますから、血液にさらされると色々なことが起こってきます。ですからくも膜下出血が幸いに軽症であっても、起こってから2週間は目がはなせません
出典:くも膜下出血

くも膜下出血」は、「脳脊髄液に血液が混入する」という部分に特徴がある。

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脳出血に罹患した有名人

くも膜下出血に罹患した有名人は、以下のとおりだ。

米良義一、KEIKO、星野源、佳那晃子

くも膜下出血が原因で死亡した有名人:

田宮五郎木村拓也(野球選手)、木原光知子伊藤俊人南田洋子金田一春彦竜鉄也諏訪美緒

脳出血と同様に、「くも膜下出血」を患って復帰…というケースは少ないように思う。

発症するとおよそ3分の1の方が死亡し、3分の1の方が障害を残しますが、残り3分の1の方は元気に社会復帰することができます
出典:くも膜下出血

くも膜下出血の場合、障害を残さず復帰できるのは、1/3だそうだ。

また、くも膜下出血には、一度起こると再発しやすい、という特徴がある。上述の人の中では、田宮五郎さんが再発を起こし、亡くなっている。※田宮さんには、高血圧の持病があったそうだ。

くも膜下出血の原因

くも膜下出血の原因 だが…

原因は、脳の血管のふくらみである「脳動脈瘤」の破裂によることがほとんどです
出典:くも膜下出血

くも膜下出血を発症した人の8~9割が、「脳動脈瘤」の破裂が原因で発症しているそうだ。※「脳動脈瘤」というのは、動脈のコブのことだ。

動脈のコブに圧力が加わり、破裂することで発症するのだ。だが、なぜ動脈のコブができるのかについては、よくわかっていない。※脳動脈瘤は、血管の分岐部分などにできやすい傾向がある。

くも膜下出血の症状

くも膜下出血の症状 だが…

ほとんどの方が、出血した瞬間に、「突然の、今までに経験したことのないような、あるいはバットで殴られたような頭痛」を感じます。これは、脳の保護膜の一部が痛みを感じるはらたきを持っていて、くも膜下に広がっていく出血が保護膜を刺激して頭痛をおこすためです
出典:くも膜下出血

くも膜下出血では、バットや金づちで殴られたような、「強烈な痛み」が突然起こるそうだ。頭痛と同時に吐いたり、頭痛を感じる前に「意識障害」に陥る例もあるようだ。

※突然意識を失い、倒れることがある。

以下は、木村拓也さんが、くも膜下出血により倒れたときの様子だ。発症と同時に、「意識障害」に陥ったように見える。※衝撃的な映像なので、閲覧には注意してほしい。

追記:動画サイトで確認してください。 

脳出血脳梗塞では、頭痛を感じないケースが普通にある(頭痛ではなく半身の運動マヒだ)ので、この強烈な頭痛というのは、くも膜下出血ならではの特徴と言えるかもしれない。

くも膜下出血になる前にわかること

片方の瞼(まぶた)が開かなくなり、両目で物を見るとダブって見えるようになることがあるそうだ。※動脈瘤動眼神経を圧迫するときに起こる症状で、動眼神経麻痺というそうだ。

実は最近、左目が開きづらくなっているな…と思っていたので、この話を聞いたときは、内心ドキッとした。※これまで、そのようなことを感じることは一度もなかったのだが…

くも膜下出血と高血圧との関係

高血圧は、くも膜下出血のリスク要因だとされる。

くも膜下出血のリスク要因のなかでも、最も一般的なものは高血圧です。高血圧の人は、そうでない人と比較すると、くも膜下出血による死亡リスクが約3倍(男性2.97倍、女性2.70倍)も高くなります
出典:「くも膜下出血」を予防しよう

血圧が高いと、動脈瘤にかかる圧力が高くなり、破裂しやすくなる、という理屈だ。

ただ、この数字だけを見ても、重要度がわからない。

一概に3倍と言っても0.8%が2.4%になるのと、3%が9%になるのとでは、重要度が違うからだ。※○倍という数字を見て怯えるのではなく、重要度を評価する必要がある。

くも膜下出血は頭の中の大きな動脈に瘤(動脈瘤と言います)ができ、それが破裂して出血します。この動脈瘤は先天的に持っているわけで、血圧の低い人にも起こります
出典:脳卒中

ただし、くも膜下出血は低血圧の人にも起こる。

もしかすると、血圧の高低よりも、動脈瘤を持っているかどうかの方が、リスクを考える上では、重要なのかもしれない。動脈瘤を持っていれば、血圧が低い方がいい、ということだ。

※一度、MRAによる脳の検査をした方がいいのかもしれない。

まとめ

今回は、「くも膜下出血」について書いてみた。

馴染みのある有名人が罹患しているだけに、怖いな…と思う。

星野源さんの場合は、目の前がぐにゃっと曲がり、バットで頭を殴られたような痛みが生じたそうだ。その前に、後頭部に痛みがあった、ということなので、その痛みは前兆だったのだろう。

片方の瞼(まぶた)が開かなくなったり、物がダブって見えたり、後頭部が痛い…ということがあれば、この疾病の前兆と考え、速やかに病院に行った方がいいのかもしれない。

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今回の記事:「脳梗塞脳出血くも膜下出血の違い#3」